サラブレッドは「乗る」ためだけの動物でもなければ、「賭ける」ためだけの動物でもありません。もちろん、ただ「めでる」ためだけの動物じゃないよね。知られざる馬と人の物語を旅しよう!
彼と競馬ファンに「幸福」と「死」を同時に見せつけた馬がいた。GⅠの大舞台で落馬した後藤騎手を見つめ、彼のもとから離れなかった馬。負けても負けても走り続け、ファンに「あいつは後藤を待っている」と言わしめた馬。その馬の名は、シゲルスダチ。
死の数時間前まで後藤浩輝は演歌のライブの客席にいた。応援グッズに身を包み、大声で歌手の名を叫んだ。「はしゃぎまくっていた人間が直後に首つり自殺をするか?」。誰もが言葉を失った。
2月27日。JRA騎手、後藤浩輝がこの世を去った。「僕は多重人格者だ」と自己紹介する自伝『意外に大変。』(東邦出版)の後半。後藤騎手は自らの生い立ちを赤裸々に語っていた。チャラけた言動の裏にあった後藤騎手の思いとは?
2015年2月27日。JRA騎手、後藤浩輝がこの世を去った。死の6日前、東京競馬場で行われたダイヤモンドステークスで後藤騎手は落馬した。後藤騎手の生涯最高のレースもまた、15年前のダイヤモンドステークスだった。
2015年2月22日。JRA騎手、後藤浩輝がこの世を去った。「首吊り自殺」という知らせに誰もが言葉を失った。「理由がわからない」としか言いようがなかったからだ。低迷する競馬人気を支えた「ファンサービス委員会委員長」はなぜ死んだのか?