【第4回】ついに動き出したJPBL(ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ)|リアルホットスポーツ

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2015年8月10日
【第4回】ついに動き出したJPBL(ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ)

2015年6月19日に国際資格停止の処分が解除された。資格停止の主たる原因の1つに2つのリーグの統一問題だった。制裁から半年で一気に誕生にこぎつけたJPBLの全貌はいかに!

熱誠のライター
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※写真はイメージです。

10年かかって

「ここまでが長かった」と言ってよいのか?それとも、「今まで何をやっていたのか?」と言ってよいか?どちらの表現が正しいのかわからない感じで、ようやく決着がついた、男子プロバスケットボールの新リーグJPBL(ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ)。
2004年当時、JBLスーパーリーグ所属の新潟アルビレックス(現・新潟アルビレックスBB)と日本リーグ所属のさいたまブロンコス(現・埼玉ブロンコス)が、バスケットボール日本リーグ機構と日本バスケットボール協会からの脱退を表明してから10年の時を経て、再び1つの男子プロバスケットボールリーグが誕生したのである。

でも、よく考えれば加速したのは、FIBAからの制裁が発令された2014年11月26日からである。
それまでは第1回にも記したとおり、迷走に迷走し、まとまるものもまとまらなかったのだ。
あの『豪腕』川淵三郎氏が中心になり、制裁発令後は見事なまでに新リーグの方向性を示し、45クラブチームの加盟にこぎつけたのである。
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JPBL入会までの流れ

JPBLに入会するまでにいろいろなハードルを設けた。
当たり前の話かもしれないが、ここで入会に至るまでの主な基準を並べてみる。

(1)リーグ理念と合致した明確なチーム理念を定めていること。
(2)運営団体はプロバスケットボールチームの運営を主たる事業目的とする法人であること。
(3)プロ選手契約の締結を原則とする(一部例外はあり)。
(4)チーム名には地域名を取り入れること。例外的に企業名をチーム名に入れることを許可する場合がある。
(5)ホームタウンが決定している。または予定されている。
(6)ホームタウンの地方自治体及び都道府県協会が新リーグ入会を支援する旨を文章等で示すこと。
(7)ホームアリーナを確保すること。規模は、原則として5000人程度を基準とする。
(8)ホームアリーナにおいて、年間8割程度のホームゲームを実施すること。
(9)健全な運営ができる財務体質であること。

入会に対しては、都道府県協会から支援文書を取り付けることができず入会を断念したクラブチームもあった。
さらに、企業チームにおいては、別に運営法人を作る必要もあった。
契約もプロ契約にする必要があり、社員契約からプロ契約に切り替える上で結論を出すのに時間を要する企業チームも実際にあった。
この段階で、財政面で不安を抱えるクラブチームは入会を断念するチームも見受けられた。

特に、財政面においては、川淵三郎チェアマンも記者会見でかなり強調されていた。
背景には、2014-2015シーズンに至るまでに、法人運営ができずに運営会社を変えながらチームを存続させ、解散したという背景があるからだ。
どれだけ地元に根付いても、チームが強くても、財政が強くなくてはプロチームとは言えないし、プロリーグとも言えないからである。
一部に所属するチームの条件はさらに厳しくしていくことになる。

JPBL1部に所属する条件とは?

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JPBL1部リーグに所属する条件として、JPBL側は以下の内容を強調した。

(1) ホームアリーナの入場可能数5000人
(2) 年間試合数の8割のホームゲームを実施できるホームアリーナの確保
(3) 年間売上2.5億円

先程も述べた通り、リーグ側は特に財政面を強調した。
どれだけホームアリーナで集客ができたとしても、チームに関するグッズの物販がよくても、きちんと売り上げができないといけない。

ホームアリーナについても言及があった。
もちろんホームアリーナの集客能力もひとつだが、そこに常時5000人以上観客が入るような仕掛けをする。
その前提になるホームアリーナの確保は絶対条件となるのだ。
ここに行けば地元のバスケットボールチームのゲームが見られる。そんな環境を作りたいのだ。

川淵三郎チェアマンは、こんなことも語っていた。
『どれだけ戦力があっても、5000人のアリーナ確保ができていないチームは1部にしない。』
どんなに強いチームを作っても5000人観客が入るアリーナがあり、さらにそこに5000人の観客が入らないと意味がないのだ。

JPBL1部に所属する第一次発表。12チームが決まる

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そして、所属リーグが1部に決まったチームが川淵三郎チェアマンにより発表された。順番に北から、

(1)秋田ノーザンハピネッツ(TKbj)
(2)仙台89ers(TKbj)
(3)リンク栃木ブレックス(NBL)
(4)千葉ジェッツ(NBL)
(5)トヨタ自動車アルバルク東京(NBL)
(6)東芝ブレイブサンダース神奈川(NBL)
(7)浜松・東三河フェニックス(TKbj)
(8)アイシンシーホース三河(NBL)
(9)三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(NBL)
(10)京都ハンナリーズ(TKbj)
(11)大阪エヴェッサ(TKbj)
(12)琉球ゴールデンキングス(TKbj)
以上12チームである。
(※()内のリーグは現段階の所属リーグを表示。TKbjはターキッシュエアラインズbjリーグ。)

このうち、秋田ノーザンハピネッツはアリーナ問題で揺れていた。
川淵三郎チェアマンは、『人気のあるバスケットボールを売らないでどうする?』と声をかけアリーナ問題を決着させた。
5000人とは言わず10000人収容のアリーナを作るぞという気持ちも注文にあった。
企業チームについては、『(ターキッシュエアラインズ)bjリーグの(チームの)数十倍努力しないと駄目。生まれ変わったチームで地域に根付いてほしい』と。
全体に対しては、『バスケットボール選手の顔と名前を、日本人は知らない。開幕までいかに盛り上げていくかが最大の課題。』と発言した。

JPBL1部に決まったチームのオーナーの声

ここで1部入りが確定したチームのオーナーの声をお届けしたい。

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千葉ジェッツ 島田社長
『1部になる前提で準備をしていたのでほっとした。川淵三郎チェアマンの視察で盛り上がって感傷的になるというより、条件面だと思っていたのでそこに注力をした。首都圏のチームという優位性で、スポンサー収入が大きい。今後は琉球・秋田を見習って、お客様を増やしてチケット収入を増やしていきたい。NBL最終シーズンでしっかり形を作って、足らない部分は補う形でJPBL開幕を迎えたい。』

東芝ブレイブサンダース 林部長
『決まってほっとした。1月末の条件に対しては厳しいという感想を持ったが、会社名を残すごとができたのは大きかった。社員契約からプロ契約にしていく過程で、わが社が今までやったことがなかったという部分で議論があったが、川淵三郎チェアマンと相談しながら落としどころを見つけながら対応した。今回内外で注目を集めたことを受けて前向きに取り組みたい。今後改善することは、集客努力と会場の盛り上げ。チームとしてはNBL最終年優勝、JPBL開幕に向けてどれだけ営業努力ができるかしっかりと勉強したい。』

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琉球ゴールデンキングス 木村社長
『ほっとしたとか喜びは特に無かった。日に日に新リーグJPBL開幕まで時間がない、緊張感が高まる1日だった。これから開幕までは、事業基盤をしっかりさせることが必要。ファンをもっと増やし、行政・メディアにも盛り上げてもらえるように努力しないといけない。沖縄県をあげての戦いを県全体で共有できるかが大事。事業基盤については、開幕から逆算して物事を考えないといけないが、チームについては、1日1日をおろそかにせず大事に過ごすことが重要。県外に向けては、これまでバスケットボール界でお客様が1杯になれるようにやってきたつもりだし、これから年間10億の売り上げになれるようにやっていきたい。日本社会にバスケットボールを売りこむつもりでやりたい。』

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秋田ノーザンハピネッツ 水野社長
『アリーナにおいて、いろいろと注目を集め、川淵三郎チェアマンからも良くも悪くも秋田という名前を出して頂いたのはありがたいし、うれしかった。日本一のチームを目指してやってきた。チームが強いだけではなく、会場の盛り上げ、地元の認知度も含めての日本一を目指してきた。バスケ王国秋田として、まずはお客様を増やしていく努力をしていきたい。』

著者:マンティー・チダ

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スポーツが得意ですが、自分の興味があるものも含めてチャレンジしていきたいと思います。ぜひ宜しくお願い致します。