船橋グランドホテルにて
今まで、スポーツ関係、バスケットボール関係で色んな場所にお邪魔してきたが、後援会の設立総会というものについては、初体験だった。
JR船橋駅から歩いて10分もしないところに船橋グランドホテルはあった。
この日、いつもは競技をしている選手たちを取材しているのとは違う緊張感が僕の中にはあった。
会場に少し早めに到着し、2F桐の間のすぐ近くのソファーでゆっくりした後に会場に入り記者席に座った。
この日は特にカメラが出番だと思い、すぐにカメラのセットをして開場を待った。
そして設立総会が始まる
定刻となり、設立総会がスタート。
まずは、この後援会の設立発起人が壇上に上がった。
設立発起人は以下のとおり。
船橋商工会議所 会頭 伊藤 賢二
船橋市商店会連合会 会長 伊東 實
船橋市観光協会 会長 大野 一敏
船橋市バスケットボール協会 会長 鈴木 武司
船橋市体育協会 会長 関根 誠治
船橋市 市長 松戸 徹
そして、設立発起人の中から、後援会会長・副会長が選出された。
会長には、松戸徹船橋市長、副会長には、伊藤賢二船橋商工会議所会頭が選任された。
『市民を連れてきてください!』
会長・副会長の選出の後、後援会会長の松戸市長、千葉ジェッツ島田代表から挨拶があった。
二人に共通したスピーチがあった。
『たくさんの船橋市民を連れてきてください。』
一見、ごく当たり前の言葉に見えるが、これは千葉ジェッツをホームタウンとする船橋市と、ホームタウンの船橋アリーナで試合をする千葉ジェッツが一体となっている証拠である。
そして、お互いに違う立場ながら、しっかりエールを送っていた。
松戸市長は、『千葉ジェッツは船橋市で地道に活動をしてくれた。ホームタウンとなるには様々な条件があったが、船橋市商工会議所・船橋市バスケットボール協会の協力があってこそ実現できた。』
島田代表は、『バスケットボール界は間違いなく発展するので、バスケットボールを通じて船橋市の発展を支えたい。』
さらに、2015-2016シーズンのヘッドコーチ、ジェリコ・パブリセヴィッチ氏は、『どの試合も最後の1秒まであきらめないので、コートを満員にしてください』と訴えた。
『自分たちの力を存分に発揮して欲しい』
松戸船橋市長に設立総会中にインタビューさせて頂いた時のコメントである。
チーム創設時から、船橋市を中心に活動していた千葉ジェッツ。
その活動を見守ってきた松戸市長ならではのコメントだ。
『bjリーグからNBLに移った時、どうなるのかという不安はあったが、プレイオフまで行くことでしっかり成績を残した。ここまで一歩ずつやってきた証だ。新リーグスタートダッシュをしっかりして頂き走ってもらいたい。』と続けた。
チームの目標をしっかり持って、着実に成績を向上させたチームに対して絶大なる信頼を寄せる。
『船橋全体として有志で取り組んで頂いているのはありがたい』
設立総会終了後に、島田代表から頂いたコメントである。
バスケットボールチームが後援会を設立するという前例がない中で、船橋の行政全体と手と手を取り合いながら、ホームタウンの記者会見発表から短期間でここまでこぎつけた。
千葉地区は、地域柄メディアの露出が難しい地域である。
しかしながら、行政の支援を受けることで、後援会の会員からスーパーなどの商業施設、公共施設で広告を展開することができる。
千葉ジェッツは前回の投稿でも書いたとおり、年間3.8億円の売上を達成し、4期連続の黒字経営である。
あと足りないものは、より一層の知名度向上と如何にしてホームアリーナを5000人収容させるか。
もちろん、チームの努力、後援会の活動というのは必要不可欠だ。
その上で、僕も1人のメディア関係者として、贔屓目は抜きにして、正当に熱く戦っているこの千葉ジェッツの姿を正しくしっかりと伝える義務があると、この記事を書きながら感じた次第である。
そして、新加入の元NBA戦士
公開練習の時は、握手のみだったが、この日しっかりと話を頂けた。ブライアン・クック選手。
インサイドプレイヤーながら、アウトサイドも期待でき得点力もある元NBA選手だ。
チーム最年長ということでベテランの域に達しているが、『このチームメイト達と良いチームを作って、自分の今までの経験を伝えていきたい。』と語ってくれた。
千葉ジェッツの今シーズンを考えると、『クック選手がベテランでもありキーマンだと思います。経験を生かしチームをうまく勝利へ導いてほしい…。』と島田代表が語るとおり、クック選手の活躍次第で千葉ジェッツの順位が大きく変わるという重要なピースを担っている。
これからどう仕上げてくるのか、プレシーズンマッチなどを通じて確認をしていきたい。
【連載】バスケットボールジャーナリストが見た日本のバスケットボール界のリアル